私はこの事業の責任者(団長)の梶原日出男と申します。一会社の経営者です。ボランティアでこの事業に関わり、多くのボランテイアの方々と共に当事業を運営しています。当事業は子供たちの「生きる力」を醸成する事を目的とする事業です。

生まれた時から平和で豊かな現代社会で何不自由なく育った子供が多いようです。人間は体験によって学んで成長する生き物と言われています。口で言っても中々身につかないことがあります。いや、口で言っても理解しがたい事が大いに存在します。そうです、自分の力で苦しい経験や辛い経験を実際に乗り越えて初めて宿る大切なものがあるのです。

しかし現代社会では苦しい経験や辛い経験にぶつかる事が極端に少なくなったようです。人間は誰しも苦しいことや辛い事を好みません。これは大人も子供も一緒です。しかしこの体験がなければ身につかない多くのものがあるのも事実です。この「100km徒歩の旅」はあえてその苦労を子供に体験させる事業です。

私たち大人でも100km歩く事は大変です。子供にとってはまさに人生最大のチャレンジになるわけです。集団生活ですから我がままは許されません。とにかく自分の足で自分の力で歩かなければなりません。もちろんサポートしてくれるスタッフや友達はいますが、最後は自分の力で歩かなければ前に進まないのです。今の生活は昔に比べれば比較にならないほど便利になりました。しかしこの事業はあえて「不便さ」を体験してもらう事業でもあります。車に乗って走ればあっという間に通り過ぎる道のりを自分の足で歩きます。宿泊施設ではクーラーも扇風機もありません。着替えの用意や鞄の中の整理も自分でしなければなりません。家であれば全て親がしてくれる事も、全て自分でやらなければなりません。子供には大変な作業となります。自分で何事もやらなければなりません。そして、自力で100km歩くわけです。100km歩き抜いた後の満足感や達成感を体全身で感じてもらいたいのです。必ず大きな自信へと繋がります。「可愛い子には旅をさせろ!」と昔からよく言われていますが、簡単なようで難しい事です。今の時代改めてこの言葉の重要性が叫ばれています。どうぞ勇気を持ってお子様を参加させてあげてください。スタッフ一同、一生懸命にお世話をさせていただきます。

 さて、この事業の準備は概ね一年かかります。冒頭に申し上げましたとおり、準備から運営まで全てボランティアスタッフ(学生・社会人)で執り行っています。学生スタッフには200時間以上の研修や会議に参加してもらい事業本番に挑みます。また多くの関係団体、関係各位のご協力によって成り立っている事業です。

参加費の20000円は全て必要経費として消化してしまします。この20000円の中には4泊5日の食費から保険料、設営や運営にかかる費用、そして子供たちに配布する記録ビデオ・Tシャツ・三度笠・報告書・記念写真・しおり等も含まれていますので決して余裕のある予算組みではありません。また、予算の不足分は協賛金を頂くことで補っています。

この事業はボランテァ事業ですので、収益事業はありません。智慧を絞り少しでも安価な参加費で開催することも我々主催者の役割と思い現在の参加費で開催しています。このように限られた予算の中で、また仕事や学校の授業を調整して、一生懸命にスタッフは本番の開催に向けて子供の健康面や安全面を考えるとともに、少しでもクオリティーの高い事業となるように、準備や会議・研修を重ねております。

ここで是非ご理解を賜りたいのは、この事業は参加する「子供の保護者」と「主催者」の信頼関係がなければ成り立ちません。公的な学校が義務教育の一環として実施しているわけではありません。また、営利目的の企業が実施しているわけではありません。純粋な子供に対する思いを持った人たちが集い、自分の時間を提供して実現しているボランティア事業です。何卒、この事業の成り立ち、運営方式及び趣旨をご理解いただきお子様の参加をご検討いただければ幸いです。ご参加を心よりお待ちいたしております。

親と子の関わり方

今の自分の子供の姿があるのは自分の姿であり、自分の接し方で今の子供がいるのです。

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保護者セミナー

100km徒歩の旅保護者研修会

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